【剣盾シングルシーズン1】バンギガア展開【最終12位】
剣盾シングルシーズン1で使用して、最終順位12位を獲ることができた。
バンギラス 186-172-134-*-121-124
ドリュウズ 185-187-81-*-85-154
ドラパルト 195-140-127-*-95-179
ミミッキュ 152-143-116-*-126-123
アーマーガア 173-139-126-*-105-130
サザンドラ 167-*-111-177-110-165
構築概要
アタッカーアーマーガアが「ステルスロック」撒きと「ビルドアップ」を1回以上積める対面を作れば、殆どの構築にイージーウィンすることができる程に性能が高いことに着目して構築を組み始めた。
アーマーガアを扱う上で必要なのは「ステルスロック」と「ビルドアップ」を1回以上積める対面であるため、アーマーガアが積みに行けるポケモンを呼び込みながら起点作りを遂行できるバンギラスを採用した。
バンギラスやダイマックス中のアーマーガアに「てっぺき」持ちのアーマーガアを出されると負けてしまうため、そこから展開を狙っていけるドラパルトを採用した。
この並びはバンギラスを起点にトゲキッス、ギャラドス、インテレオン、ガマゲロゲ等で先にダイマックスされてしまうと不利な展開になるため、切り返し手段として「トリックルーム」持ちのミミッキュを採用した。
また、ロトム、ジュラルドンといったポケモンが採用されているパーティは、単純にアーマーガアが殴り勝てないため、第2のエースとして「かたやぶり」のドリュウズを採用した。
「かたやぶり」のドリュウズをエースとして運用するにはSを上げられないことが弱いと感じたため、ドラパルトに「りゅうのまい」+「バトンタッチ」を持たせて上から殴れる状態を作ることにした。
最後にロトム、ジュラルドンがいる構築にも無理矢理アーマーガアを出すために、相性補完が良く自身がダイマックスする選択肢を持てるサザンドラを採用した。
個別解説
※アーマーガアの画像がないため、エアームドで代用
アーマーガア@ラムのみ
ブレイブバード ビルドアップ ちょうはつ はねやすめ
ミラーアーマー
173-139-126-*-105-130
ガラルシングルシーズン1の王。
エアームドとファイアローとメガボーマンダのいいところを全て引き継いで、ついでに能力が下がらなくなったポケモン。
そんなに数値が高く見えないが、「ビルドアップ」とダイマックスを前提として考えるとメガボーマンダ並の数値になる。
「ステルスロック」撒きと「ビルドアップ」を1回以上積んでようやく本領を発揮できるポケモンのため、基本的にはバンギラスとセットで選出する。
アーマーガアについて語ると単体考察を書けてしまうので詳細は省くが、端的に書くとアタッカーアーマーガアの強さはダイマックス同士の撃ちあいの強さ、ダイマックス後に残る詰ませ性能の高さの2点にあると思う。
持ち物は裏から止めに来るドラパルトの「おにび」対策、水耐久ポケモンの「ねっとう」ケア、カバルドンやブラッキーの「あくび」に対して択を考えずに「ビルドアップ」を選択するために「ラムのみ」を持たせた。
ダイマックス中の火力と素の状態で撃ったときの火力を考えて「ブレイブバード」
物理相手への詰ませや必要な火力をクリアするために「ビルドアップ」
アーマーガアミラーや殆どの耐久ポケモンを詰ませることができる「ちょうはつ」
「ちょうはつ」と合わせて耐久ポケモンを詰ませるための「はねやすめ」
A
- 「ステルスロック」+ ↑1「ダイジェット」で無振りダイマックスサザンドラを高乱数2発
- 「ステルスロック」+ ↑1「ダイジェット」で191-116ダイマックストゲキッスを高乱数2発
- 「ステルスロック」+ ↑1「ダイジェット」で無振りダイマックスギャラドスを確定2発
S
- 最速 アーマーガアミラーは上から「ちょうはつ」を当てた方が勝つため
バンギラス@きあいのたすき
186-172-134-*-121-124
がんせきふうじ ばかぢから ステルスロック ちょうはつ
アーマーガアの起点を作るために採用した。
「ステルスロック」を撒くことでアーマーガアの抜き体制を整える。
「じゃくてんほけん」を意識してくる相手はバンギラスに数ターンの行動を許すため、相手が勝手に自滅することがよくあった。
持ち物はヒヒダルマやアイアント、初手ダイマックスに対して1回の行動を保障するために「きあいのたすき」を持たせた。
技構成は採用理由から「ステルスロック」
カバルドン、カビゴン、よく分からない相手の起点になることを防ぐ「ちょうはつ」
バンギラス、ドリュウズ、ホルード、ブラッキー、カビゴンといった相手を削るパターンが欲しかったため「ばかぢから」
「みがわり」持ちに対する起点回避やミミッキュに対して皮剥ぎ+「ステルスロック」撒きをこなすことができる「がんせきふうじ」
H-B
- 「いのちのたま」A142ミミッキュの「じゃれつく」+「かげうち」確定耐え
A
- 削りを少しでも入れるために余りを振り切り
S
- 最速 パルシェンを意識
※ドラパルトの画像がないため、ギラティナオリジンフォルムで代用
ドラパルト@アッキのみ
195-140-127-*-95-179
クリアボディ
ドラゴンアロー おにび りゅうのまい バトンタッチ
「てっぺき」持ちアーマーガアへの切り返し、ドリュウズをエースとして通すためのポケモンとして採用した。
後出しから「おにび」を入れて、B↑1状態で「バトンタッチ」することで、急所に当たらないという条件で「てっぺき」+「ボディプレス」をアーマーガアで受けることができるようになる。
「りゅうのまい」でASも上げて繋げられるため、再展開後もアーマーガアの強さが損なわれない。
バンギラスをアタッカーアーマーガアで起点にしに来た場合は即引きして、「りゅうのまい」→「ダイジェット」→「アッキのみ」発動→「バトンタッチ」で繋いで相手のアーマーガアより最終的に早いアーマーガアを場に出すことができる。
ドリュウズのASを上げたときの強さは説明するまでもない。
ドラパルト自身、物理との撃ちあいが非常に強いため、相手のダイマックスにドラパルトのダイマックスを合わせることもあった。
持ち物は展開先へのダメージを少しでも抑えるために「アッキのみ」を持たせた。
技構成は採用理由から「りゅうのまい」と「バトンタッチ」
「てっぺき」+「ボディプレス」アーマーガアの火力を落とす目的と「りゅうのまい」を多く積む環境を作るための「おにび」
ドラパルト自身が撃ちあいに参加できるように「ドラゴンアロー」
H-B
- 多く降ることで起点にできる確率を上げるために振り切り
S
- 最速アイアント+2
ミミッキュ@メンタルハーブ
152-143-116-*-126-123
じゃれつく かげうち のろい トリックルーム
インテレオン、ガマゲロゲ、トゲキッス、ギャラドスといった先にダイマックスしてきそうな展開に対しての切り返し役として採用した。
バンギラスを起点に先制ダイマックスされるとアーマーガアが展開できなくなるため、「トリックルーム」+「のろい」でダイマックスをいなしつつ、アーマーガアを出して「ダイジェット」することで、「トリックルーム」が終わるころにSの上がったアーマーガアを場に残すことができる。
ドラパルトがドリュウズに「がんせきふうじ」を連打して起点を回避してきた場合に、ミミッキュを展開することでで皮を残しながらAを数段階上昇させたミミッキュを展開するパターンも存在する。
持ち物はアーマーガアの「ちょうはつ」を無視して展開を阻止するために「メンタルハーブ」を持たせた。
アーマーガアの最速ミラーで同速負けしてしまった場合に、一度は仕切り直すことができるようになる。
技構成は採用理由から「トリックルーム」と「のろい」
バンギラスが起点にしづらい格闘タイプを処理するための「じゃれつく」
ミミッキュ自身に最低限の突破力を持たせるために「かげうち」
H-B
H-D
S
- 準速パルシェン+1 「ちょうはつ」を持たせていた時代の名残のため、配分は改良の余地あり
ドリュウズ@いのちのたま
185-187-81-*-85-154
かたやぶり
じしん アイアンヘッド シャドークロー つるぎのまい
アーマーガアが突破できないロトム系統や電気タイプ、ジュラルドンがいた場合に出す裏のエースとして採用した。
ロトムを突破するために特性を「かたやぶり」にする必要があるが、Sを上げることのできないドリュウズの突破力は低いので、ドラパルトと合わせてSを上げることで解決した。
「つるぎのまい」+「ダイホロウ」連打は後出しのHB特化アーマーガアでも受からないため、受け回しに対しても選出することができる。
ただし、「バトンタッチ」の成功率がかなり怪しいため、できる限りドラパルト+ドリュウズの展開は避けるようにしていた。
実際の対戦ではアーマーガアとサザンドラでサイクルを回してロトムを疲弊させるパターンが非常に多く、選出率自体は少なくなってしまったが、受け回しへの回答が欲しいため変えることができなかった。
持ち物は性格補正と合わせて相手の受け回しを崩し切るために「いのちのたま」を持たせた。
技構成はロトム、電気タイプ、ジュラルドンに撃てる「じしん」
ミミッキュやトゲキッスへの打点として「アイアンヘッド」
アーマーガアへの崩しやドラパルトへの打点として「シャドークロー」
受け回しへの崩し性能を確保するための「つるぎのまい」
S
- ↑1で最速ドラパルトを抜くために最速
サザンドラ@こだわりスカーフ
167-*-111-177-110-165
りゅうせいぐん あくのはどう だいもんじ ラスターカノン
ロトム、ジュラルドンに対してアーマーガアを選出する選択肢を用意するために、最低限のサイクルを回すことができるポケモンとして採用した。
一番最後に採用したポケモンだったものの、アーマーガアのダイマックスするタイミングを柔軟に変えることができたり、サザンドラ自身をダイマックスさせる選択肢を用意できたりとかなり便利だった。
持ち物はスカーフヒヒダルマの処理ルート、ドラパルトを上から縛る役割が欲しかったために「こだわりスカーフ」を持たせた。
技構成はドラパルト、サザンドラを処理するための「りゅうせいぐん」
並びに一貫しやすい「あくのはどう」
ヒヒダルマ、アーマーガア、ナットレイ、ドリュウズへの打点として「だいもんじ」
フェアリーの処理ルートになる「ラスターカノン」
S
選出
バンギラス + アーマーガア @1 を基本選出にしている。
8割以上は基本選出を通していた。
バンギラス + アーマーガア + サザンドラ
ロトム、ジュラルドンがいてもアーマーガアを出したいときに選出していた。
ロトムはステルスロックを撒いてから、アーマーガアとサザンドラのサイクルで状況を見ながらどちらをダイマックスして通すか考える。
ジュラルドンはアーマーガアでは勝てないので、サザンドラをダイマックスして通す。
バンギラス + アーマーガア + ドラパルト
ロトム、ジュラルドンがおらず、露骨な展開が見えない場合に選出した。
アーマーガアで2枚目から起点にできると感じたら、ドラパルトが腐ることを恐れずに展開することを心掛けていた。
バンギラス + アーマーガア + ミミッキュ
壁構築のように露骨に展開を狙ってくる構築に対して選出した。
ミミッキュで切り返してからアーマーガアを展開するように意識していた。
バンギラス + ドラパルト + ドリュウズ
ドリュウズで崩せると考えたときに選出していた。
終盤に数を増やしていたタイプ・ヌル + アイアント系統の構築に対しては、アイアントを起点にしてドラパルトで2回積んでドリュウズに繋ぐことでイージーウィンすることができた。
ドラパルト + ミミッキュ + ドリュウズ
ガマゲロゲ、カジリガメのようなポケモンがいた場合に選出する予定だった。
「バトンタッチ」からのドリュウズ、「トリックルーム」からのドリュウズの2回展開を目指す。
ドリュウズ + ドラパルト + アーマーガア
受け回しに対して選出する予定だったが、終盤にめっきり姿が見えなくなってしまった。
フェアリー + アーマーガア + ヌオーを呼ぶため、ドラパルトから展開するか、相手の交代際にドリュウズの「つるぎのまい」を積んでアーマーガアを崩すプランを取る予定だった。
所感
シーズン1は環境の周りが非常に早かったため、環境に応じて技構成に微調整を入れるようにしていた。
例えば、バンギラスは元々「でんじは」を持っていたが、終盤には当たり前のように「とんぼがえり」を選択されて裏の地面タイプが出てくる展開が多発したため、思い切って「でんじは」を切って「がんせきふうじ」と「ちょうはつ」で上手くアーマーガアに繋げるようにしていた。
サザンドラは調整の過程で入ってきたポケモンだったが、アーマーガアとの相性が非常によく最終日に様々な対戦で勝ちに貢献してくれた。
構築の欠陥としてはギルガルド、エルフーンが非常に重くなってしまった。
展開構築に対してもバンギラスとアーマーガアの「ちょうはつ」で起点を作られない動きができていたため、ミミッキュの枠でそれらを克服した方が構築の完成度は高くなると思う。
ドラパルトとドリュウズの型は初見殺しで勝つために採用したもので、汎用性を求めるならドラパルトを「すりぬけ」の特殊型、ドリュウズを「すなかき」にして、ミミッキュの枠を崩しのできるポケモンに変えるべきかもしれない。
終盤は最速アーマーガア同士の「ちょうはつ」展開が発生することを懸念していたが、一度しかその展開になることはなかった。単にマッチング運が良かったのかもしれない。
12月の終盤にアタッカーアーマーガアの解説動画が何個も上がって正直ヒヤヒヤしていたがなんとかなってしまった。
構築記事中にアーマーガアが54回も出てくる程度にはこいつを中心に回っているシーズンだったと感じた。
Special Thanks
構築相談に付き合ってくれたよし君
アタッカーアーマーガアの可能性にいち早く気付いて案をくれたロールさん
ドラパルトの原案をくれたゴルトさん
同じベースの構築を使ってくれたぶえっさん、かみんちゅ君