剣盾シングルシーズン27で使用して、以下の結果を残すことができた。
TN:Big banana 最終2118 4位
Big bananaは英語で主役(有力者)を意味する。
また、しざよさんが同様の構築を使用して最終33位の結果を残している。
ザシアン 195-242-136-*-136-174
黒バドレックス 185-*-120-236-121-175
霊ランドロス 165-185-122-*-101-157
エースバーン 155-184-95-*-96-171
オーロンゲ 202-140-128-*-96-80
カプ・レヒレ 177-*-176-115-150-113
構築のレンタルを作ってくれたしざよさんが動画でレンタルIDを公開しているため、使用する場合は下記URLを参照頂きたい。
コンセプト
構築経緯
攻めに寄せた構築を使いたかったので、両者共に受けが困難かつ苦手なポケモンを補完し合える「ザシアン+黒バドレックス」に着目した。
この組み合わせはメタモンが厳しいものの、Sの低いザシアンと「こだわりスカーフ」持ち黒バドレックスと合わせることで最悪でも5割で勝負を拾えるようにした。
黒バドレックスは対面処理されやすいポケモンであることから、相手の「きあいのたすき」を削っておきたいので「ステルスロック」持ちが必要だと考えた。
「ステルスロック」役には初手カイオーガ対面でS判定できることが優秀だと感じたので霊ランドロスを採用した。
試行の中で「霊ランドロス+ザシアン+黒バドレックス」が非常に広範囲の相手に選出できる汎用的な並びだと気づき、この3枚を基本選出として裏で厳しい相手を倒せるように補完した。
個別解説
ザシアン@くちたけん
195-242-136-*-136-174
きょじゅうざん インファイト ワイルドボルト でんこうせっか
本ルールで採用しない理由を考える方が難しいポケモン。
Aに大きく割くことで「ステルスロック」と合わせて多くの相手を縛りに行けた。
「インファイト」はポリゴン2や悪タイプ、取り巻きのネクロズマへの打点になるため、黒バドレックス入りにおいては必須レベルであると感じた。
サンダーは「ステルスロック」込みで「じゃれつく」なしでも十分戦えるので、ホウオウやカイオーガへの打点となり、テッカグヤやドヒドイデ、ナマコブシ等で止まらなくなる「ワイルドボルト」を採用した。
ザシアンをコピーしてくるメタモンは「ステルスロック+でんこうせっか+アストラルビット」で確定で倒せるため、ザシアンをコピーされても対戦が終わらない。
ただし、ザシアンを倒された後メタモンに引かれると、結局黒バドレックスとメタモンの同速勝負になってしまうので相手の判断ミスをお祈りしていた。
バドレックス@こだわりスカーフ
185-*-120-236-121-175
アストラルビット みらいよち ドレインキッス トリック
ザシアンとの攻めの補完が優秀なポケモン。
こちらもCに大きく割くことで「ステルスロック」と合わせて多くの相手を縛りに行けた。
一度相手を倒せれば全抜きできる可能性が高くなるため、霊ランドロスを上手く使って相手を圏内に押し込んでいた。
通常時に「アストラルビット」以外を選択するのは弱いと考えているため、ザシアンと合わせて受け回しを崩せる可能性があり、ダイマックス時の威力が140の「みらいよち」を採用した。
その他は「ダイフェアリー」と「ダイウォール」の媒体として「ドレインキッス」と「トリック」を採用した。
裏に「ふいうち」持ちを入れたりしているが、結局メタモン入りは黒バドレックスとの同速勝負で決まる状況が何回も発生してしまった。
構築の欠陥で同速勝負の勝率は上にも下にも振れず50%だったが、メタモン入り以外に高い勝率を出せたことでカバーできた。
C
- D136ザシアンへの「ステルスロック+↑1アストラルビット」が189~
霊ランドロス@きあいのたすき
165-185-122-*-101-157
じならし がんせきふうじ じばく ステルスロック
「ステルスロック」を覚えながらカイオーガのS判定できることを評価しての採用だったが、「じならし」と「じばく」によって黒バドレックスの最高の相棒になった。
「じならし」によりザシアンのSを下げて黒バドレックスの「アストラルビット」圏内に押し込みつつ「ステルスロック」を撒くことができる。
「じばく」は「ダイジェット」の起点回避やHBサンダーを黒バドレックスの圏内に押し込みながら自主退場できることが優秀、ただし読まれて「はねやすめ」を押されることがあるので再戦時の技選択は慎重に行った。
霊ランドロスのおかげで「ザシアン+カイオーガ」に対しての勝率を9割以上に保つことができた。
B
- A244ザシアンの「きょじゅうざん+でんこうせっか」を8割で耐える
エースバーン@いのちのたま (キョダイマックス個体)
リベロ
155-184-95-*-96-171
フレアドライブ ふいうち とびはねる ギガインパクト
基本選出では最終日付近に多くいた「ザシアン+イベルタル+メタモン+受け回し」の並びに不利を取るため、それらに対抗できるポケモンとして採用した。
また、黒バドレックスの苦手なミミッキュに有利を取れる点も偉かった。
「フレアドライブ」はダイマックス後に自主退場したい場面が少なからずあったことや、ダイマックス後の命中安定技が欲しい場面が多かったため採用したが、サンダーやナットレイに触りたくない場面もあり一長一短だった。
メタモンに黒バドレックスが同速負けした後にダイマックスされても「ふいうち」で縛れているため、余裕があれば黒バドレックスのストッパーとして選出していた。
オーロンゲ@たべのこし (キョダイマックス個体)
いたずらごころ
202-140-128-*-96-80
DDラリアット ふいうち ビルドアップ みがわり
自慢のジガルデ対策枠。
「DDラリアット」でジガルデとの積みあいに強く、黒バドレックスをコピーしてくるメタモンに同速負けしてもケアできる可能性を残せる点を評価した。
「いたずらごころ+みがわり」により、ジガルデ構築に採用されやすい「こだわりスカーフ+トリック」を咎められる点も偉い。
専用対策枠だがジガルデ入りにある程度の勝率を確保できたのでこれで良かったと思う。
カプ・レヒレ@オボンのみ
177-*-176-115-150-113
ムーンフォース しぜんのいかり うずしお ちょうはつ
「イベルタル+メタモン」入りにザシアンを出させるための選出誘導枠。
「ムゲンダイナ+イベルタル」の並びに対して選出を検討する。
ただ、耐久ムゲンダイナに粘られて対面負けたので「ムーンフォース」は「こごえるかぜ」に変えた方が良い。
出せる相手は少ないものの、出されたくないドラパルトやマンムー、受け回しポケモンへの選出誘導ができていたと信じたい。
ほぼ出さないのでメタモン入りにザシアンを出したいとき、黒バドレックス選出を強制されない「アッキのみ」持ちサンダーを採用した方が良かったかもしれない。
構築要点
強力な基本選出
基本選出の並びがとにかく強力で、一部の構築を除いて殆ど基本選出で対応できた。
メタモン入りに対しても最悪5割で勝てると割り切ったことで構築に余裕が生まれたと感じている。
初手霊ランドロスによる「ザシアン+カイオーガ」への展開作り
環境で最もメジャーな並びだった「ザシアン+カイオーガ」に対して、霊ランドロスが初手対面どのような動きに対しても起点作りできたことで勝率を安定させられた。
カイオーガの「あめふらし」が後攻発動の場合
初手「ステルスロック」を選択していた。
カイオーガに「ダイアイス」されても「とつげきチョッキ」であればザシアンが次の「ダイストリーム」を耐え、「いのちのたま」であれば「ワイルドボルト+アストラルビット」で黒バドレックスの起点にできた。
カイオーガの「あめふらし」が先行発動の場合
「じならし」+「ステルスロック」で後ろのザシアン、黒バドレックスどちらでも縛る展開を作れた。
ザシアンの場合
「じならし」+「ステルスロック」で黒バドレックスの「アストラルビット」圏内に入れながらステルスロックを撒けるため、非常に有利な展開を作れた。
持ち物誤認による想定プラン崩し
多くの「ザシアン+黒バドレックス」は一般ポケモンにダイマックスを切った後ザシアンと「きあいのたすき」持ち黒バドレックスで残処理する展開が多いが、この構築では黒バドレックスに殆どダイマックスを切る。
初手の霊ランドロスが「いのちのたま」持ちのダイマアタッカーを想定されやすいため、多くの初手ダイマックスを誘発して後発黒バドレックスのダイマックスを通すことができた。
元々十分に強い展開だが、別の展開を誤認させやすいことでイージーウィンを量産できたように思う。
所感
「ザシアン+カイオーガ」に対しての立ち回りが固まってから上位に残れることを確信していたので、とても落ち着いた気持ちで最終日を迎えられた。
最終日2日前までは「ザシアン+カイオーガ」で環境調査をしており、構築を隠して潜る時間の方が辛かったが、それで取り巻きの構成を固めることができたので意味はあったと思う。
8時以降に潜れる体調・メンタルが備わっていなかったので1桁で甘んじてしまったが、次シーズンもやる気があれば今度は1位を狙いたい。
TNの由来はアニメ「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」大場ななより。神アニメなのでオタクの皆さんには是非ともお勧めしたい。
Special Thanks
- 構築のレンタル作成、試行錯誤に付き合ってくれたしざよさん
- 最終日応援してくれた窓のみんな