SVシングルシーズン34(レギュJ)で使用して最終3位だった構築。
TN:Crucifix X
この並び自体はレギュIの初期シーズンから使い続けており、何と最終的な構成はシーズン32から何も変えてない。
シーズン32では50位、シーズン33では92位だった。(シーズン30,31はどちらも100位台)

レンタルはしざよさんに作ってもらったのでありません。
コンセプト
- 全ての構築を能動的に崩し切る
構築経緯
スカーフミライドンやコライドンに対する素早さ関係を明確にしながら動かせるスカーフ黒バドレックスは立ち回りを一貫させる上で必要な駒になると考えてレギュGから引き続き軸として採用した。
次にスカーフ黒バドレックスと相性が良いことが既に分かっており、テラスを刺せる相手であれば単純な殴り合いのスペックだけで拾える対戦が多くある水テラスディンルーを採用した。
この2枚で解決することが面倒だったパオジアンに対して明確に有利と言える数少ない存在でありながら、こちらもミライドンやコライドンに素早さ関係を明確にできるザシアンが立ち回りを安定させるために必要だと考えて2枚目の伝説として採用した。
ここまでできつめな対ホウオウを補う要素としてノーマルテラスの鉢巻空元気持ち、コピー後メタモンを加味して黒バドレックスにテラス無しである程度戦える駒、地面の一貫切り要員が最低限欲しいので、それらを補いながらディンルー+ヘイラッシャに弱くならないように残り枠を調整しつつ、シーズン30では白バドミライ、シーズン31ではコライルナとシーズンの勝ち馬に為す術なくやられたので、それらを解決するようにシーズン毎にブラッシュアップをかけ、シーズン32で最終形となった。
シーズン34から使用可能になったアルセウスには対処方法がいくつかあったことから、レギュIで使用した形から何も変えずに構築を使用し続けた。
個別解説
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バドレックス(黒馬) @ こだわりスカーフ
テラスタイプ: ゴースト
特性: じんばいったい
性格: おくびょう
185(76)-94-109(68)-211(204)-122(12)-207(148)
アストラルビット / サイコキネシス / みらいよち / トリック
最高の馬。
コライドンに対する立ち回りの一貫を求めて採用。ザシアンが初手のコライドンを呼び込むため、初手置きを合わせて展開を作っていた。
レギュIからあらゆるポケモンがノーマルテラスを切ってくるため、黒バドレックス以外で選出がまとまるようであれば、出せそうな相手でも選出を避けるようにしていた。
未来予知を採用したことでムゲンダイナorルナアーラ+ベトベトンorチオンジェン+ヘイラッシャのような並びを崩しに行くことができる。
耐久ラインは水ウーラオスを相手にした時に物足りなさを感じるものの、絶妙に色んな攻撃をミリ耐えしてくれることが多く好みの調整だった。
テラスはホウオウや白バドレックス軸に対する崩しで打点の底上げが必要だったのでゴースト。
HB
HD
- C205EFミライドンのイナズマドライブを75%耐え
C
- 余り
S
- 最速スカーフコライドン抜き抜き
- ねばねばネットを踏んでも最速コライドンに抜かれない
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ディンルー @ オボンのみ
テラスタイプ: みず
特性: わざわいのうつわ
性格: わんぱく
261(244)-135(36)-159-67-129(228)-65
じしん / カタストロフィ / ステルスロック / ちょうはつ
スカーフ黒バドレックスの相棒の鹿。
ディンルーにテラスを切っても問題ない相手に対しては積極的に選出するように意識していた。
挑発はキョジオーンやグライオンに削りを残しながら裏に繋ぐ目的で採用したが、アルセウスやルギア、ホウオウ、眠るヘイラッシャ等にも削りを残せる、願い事ママンボウの回復阻止、トリックルーム白バドレックス等の展開阻止等で有効に働く場面があり強かったと思う。
ステルスロックと撒き菱は比較対象となるが、カイリューが軽くない構築であり、グライオン、ルギア、非ブーツのホウオウ等浮いているポケモンに削りを入れたいことからステルスロックを優先している。
スケショコライドンと鉢合わせた時のことを考えAラインを上げたものの、折角挑発を採用しているので少しSラインを調整してディンルーの展開を阻止できるようにした方が良いかもしれない。
テラスは対カイオーガと水ウーラオスを考えて水。
HD
- C205EFミライドンのテラス抜群攻撃をオボン込みで約83%耐え
- C217黒バドレックスの草結びを約88%耐え
A
- ↓1コライドンへの与えるダメージ意識(カタストロフィ+地震で無振りが大体落ちる)
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ザシアン(剣の王) @ くちたけん
テラスタイプ: あく
特性: ふとうのけん
性格: ようき
185(140)-190(156)-136(4)-90-136(4)-213(204)
きょじゅうざん / じゃれつく / かみくだく / つるぎのまい
偉さはあるけどそんなに強い訳ではない犬。
軸2枚が圧をかけられやすいパオジアンに明確に強い駒でありながら、全体として一貫しているフェアリーや飛行タイプと戦えることが偉く、このお陰もあってアルセウス解禁後も構築を変えることなく戦うことができた。
噛み砕くは厳しめな対ルナアーラの勝率を高めることができる他、テラスを切ることでネクロズマ等にも対応できるので無理な構築を減らすことができたと思う。
ミラーへの勝率を高めるため、限界まで耐久を削ってSラインを上げている。
個人的にSに振らないのはザシアンの偉さをかなぐり捨ててるように感じるため、Sは206以上確保するべきだと考えている。
テラスは噛み砕くを一致で撃てるようになり、アストラルビットに耐性があり、パオジアンの不意打ち耐性を維持でき、オーロンゲの電磁波捨て台詞を拒否できる悪。1回だけラス1対面のサイコノイズ1Wのルギアを完封して勝つことができた。
ルナアーラの減少やネクロズマの個体数、ホウオウ軸の多さを加味すると、掲げたコンセプトには反するがノーマルテラスでワイルドボルトを採用した方が単純な勝率は高まるかもしれない。
HD
- ↑1C217黒バドレックスのアストラルビットを75%耐え
A
- ステロ+↑1噛み砕くでHBルナアーラを確定1発
- ↑3テラス噛み砕くで特性込みHBルナアーラを確定1発
- ↑3テラス噛み砕くでH振り日食ネクロズマを確定1発
- ↑3巨獣斬でH振りザシアンをほぼ1発
- ステロ+↑1巨獣斬でB4振り黒バドレックスを確定1発
S
- ミラー意識でかなり速め(これでも2回は負けた)
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ウーラオス(連撃) @ こだわりハチマキ
テラスタイプ: ノーマル
特性: ふかしのこぶし
性格: いじっぱり
175-200(252)-132(92)-74-80-138(164)
すいりゅうれんだ / インファイト / からげんき / とんぼがえり
サイクルを崩す熊。
耐久系のミライ白バドを解決しつつ、ノーマルテラス空元気によるホウオウ軸への崩しを目的に採用した。
守るによる様子見がサイクルを回せる構築の主流になる中で、それを拒否できる水ウーラオスは拘りアイテムによる崩しを行う中では一線を画す強さを持つポケモンだと考えている。
ディンルーに後出しされる白バドレックスに1回水ウーラオスを挟んでとんぼ返りすることで、ブリザードランスや宿り木による被害を最小限に抑えながら黒バドレックスと白バドレックスの対面を作り出す動きが対ミライ白バドにおいて重要だった。
テラパゴス入りにもとんぼ返りからザシアンに繋ぐことで被害を最低限に抑える動きを思いついたため、準速テラパゴス抜きまでSラインを上げている。(臆病テラパゴスは即負け対象)
当然アクアジェットも入れたいが、採用理由的にとんぼ返りと空元気を切ることができなかったため、苦渋の選択で採用を見送った。
テラスは聖炎や毒菱を糧に崩しを行えるように空元気採用+ノーマル。
HB
- 余り、物理技を受けるため可能な限り高く
A
- 状態異常テラス空元気で残飯1回復ヘイラッシャを75%で2発
S
- 準速テラパゴス抜き
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アラブルタケ @ いかさまダイス
テラスタイプ: どく
特性: こだいかっせい
性格: いじっぱり
211(196)-187(180)-126(52)-89-122(20)-83(60)
タネマシンガン / ふいうち / キノコのほうし / ちょうはつ
レギュI初期シーズンから信じ続けた茸。
主な役割としては黒バドレックスに対するテラス無しでの役割遂行、ディンルー+ヘイラッシャに対する崩し、対天然ドオー、対メタモンとなる。
軸のバドザシが苦手とする一般枠に強いことが多く、補完としてピッタリとハマっていたように感じる。
黒バドレックスは基本的にはテラスを切らなければアラブルタケに弱点をつけないため、相手がテラスを切ればこちらのスカーフ黒バドレックスを安全に通せるようになるという考え方で組み合わせていた。
メタモンには黒バドレックスと合わせて選出することでどちらをコピーされてもアラブルタケで勝てるようになっている。
ディンルー+ヘイラッシャと組まれがちなコライドンも晴れにタダ乗りできるので、キノコの胞子と合わせて確率込みではあるが崩しに行くことができた。
種マシンガンは単純な物理草の高打点として扱いながら、連続技によりグライオンを崩せるかもしれないという言い訳を作れる他、毒菱+身代わり黒バドレックスも問題なく処理できるようになるのが偉い。
挑発はディンルーと同じくキョジオーンやグライオンに削りを残したり、ヘイラッシャやドオーの回復を拒否することを目的に採用した。剣の舞を覚えるならそっちの方が良いが何故か覚えないので悲しかった。
Sラインはオーロンゲやガオガエンに対して上から動きたかったので高めに設定した。
テラスはグライオンの毒々を拒否しながら格闘、虫、フェアリー打点を半減できる毒。
HB
- A187コライドンのスケイルショットのダメージが大きく変わるBライン
- A172パオジアンの氷柱落としを確定耐え
HD
- ↑1C217黒バドレックスのアストラルビットをほぼ2耐え
- ↑1C217黒バドレックスのドレインキッスを87.5%で耐え
A
- 11n (これ以上確保しても役割対象に対する種マシンガンのダメージが変わらない)
S
- オーロンゲやガオガエン意識
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カイリュー @ ゴツゴツメット
テラスタイプ: はがね
特性: マルチスケイル
性格: ずぶとい
197(244)-138-132(36)-121(4)-122(12)-127(212)
ほのおのうず / でんじは / アンコール / はねやすめ
ディンバドザシと並んだ時に構築の見た目が良くなる龍。
地面技の一貫を切りつつ、5枠で対応の難しかった対ザシアン、水ウーラオスへの処理ルート、ザシバド受け+一般枠を相手できる伝説の並びへの処理ルートを増やすために採用した。
バドザシミラーでは黒バドレックスに電磁波を入れてザシアンで処理できるようにしたり、ザシアンを削ったり、ディンルーやキノガッサに有利が取れたりと大いに活躍してくれた。
ザシバド受け+一般枠を相手できる伝説の並びは主に毒菱が絡む場合に選出を検討し、カイリューで伝説枠に麻痺を入れつつ、毒菱を水ウーラオスで踏むことで空元気の一貫を目指していた。
また、ノーマルアルセウスに対しては定数ダメージにより挑発を持たれていても無理やり相打ちまで持っていくことができたので役割を持てていることにしていた。
シーズン34から更に構築への理解が深まったことによってコライホウオウやミライホウオウにも出すようになり、シーズン33までは勝率の低かった並びにも対応することができた。
テラスはザシアンの主要ウエポンを半減しつつ、ムゲンダイナの毒を無効化できる鋼。
HB
- 11n
HD
- C205EFミライドンのイナズマドライブに羽休めが間に合う
S
- ホウオウやカイオーガ意識で早めに設定
選出について
ザシアンの真の敵は天然(ヘイラッシャ)とメタモンであるため、それらが構築に入っているかによって選出が変わってくる。
採用率の高い一般枠が苦手なことから基本選出のようなものは用意しておらず、相手の並びを見て受け選出された時以外のことも考慮しながら、最も通るであろう選出を決めていた。(受け以外の枠から他に取り得る展開を類推して、それらを止めるような選出を決めてから、可能であれば崩しのプランを織り込むようなイメージ。)
受け系統への崩しには可能であれば以下のプランを取っていた。
- 未来予知+水ウーラオス(特殊受けが守るを持っていなければザシアンでも遂行可能)
- 電磁波+水ウーラオス(毒菱を絡めた受けを電磁波+ノーマルテラス空元気で破壊)
- 水ウーラオス+アラブルタケ(格闘打点と草打点が受け系統に一貫しやすい)
- ディンルー+アラブルタケ(挑発で削りを残しながら繋いでいく)
ただ、ヘイラッシャ入りでもパオジアンやハバタクカミ等が入っていれば上記プランを組み込まずにザシアンを繰り出すこともあるので、一概にこれという選出を上げられない。
逆に天然やメタモン、ホウオウがいなければかなり自由に選出を決められる。(動きを殆ど固定化していたのは対白バドミライくらい)
黒バドレックスの選出を拒否できるならザシアン軸で考えつつ、最もパワーの出るディンバドザシ選出は他の一般枠が刺さっていない時に出すような考え方をしていた。
苦手な相手
ディンルー+ヘイラッシャ
というよりは地割れである。カイリューを出していないと地割れを拒否できないが、ディンルー+ヘイラッシャの処理プランにカイリューを選択することが少ないので必然的に地割れの被弾回数を増やす結果となってしまった。
下手を打たなければ最初の2発避ければそこそこ勝てた印象だが、逆に言えば2発までに当たると厳しくなる。
グライオンやホウオウ、ルギア辺りを軸に組み込まないと本質的な回答は得られない箇所だと思っているので、苦しみながらも割り切っていた。
メタモン
正確にはアラブルタケで選出がまとまらない伝説の入ったメタモンが辛い。
黒バドレックス+アラブルタケでまとまる場合は大体カモにすることができる。
コライドン+イーユイ
ディンルーとイーユイの対面を作れないと即負けになりやすい。
初手の黒バドレックスコライドン対面で交代を合わせたいが普通に突っ込まれると即負けになるので苦しかった。
所感
アルセウス入りの構築も一応用意していたものの、レート上げで使用した構築がそのまま通用してしまったので今シーズンも使い倒してしまった。
流石に5シーズンも同じ構築を使ったのは初めてだったので、シーズン34では立ち回りの練度を前面に押し出して戦うことができたように感じる。
全体的に回りくどい崩しを多く行っているように見えるかもしれないが、スカーフを組み込みつつ補助技を絡めて崩す方がある程度の対面性能 を確保しながら受け攻め系統への両対応を取りやすいと思っているので、今後もその辺りのバランスを考えながら使える構築を目指していきたい。
謎の弁明しておくと、剣盾のランドバドザシに思いを馳せてバドザシを使っていたのではなく、レギュGで使用していたディンバドの補完の最適解としてザシアンがいると思っていた(じゃすさんの黒バドホウオウを見た後では過去形にせざるを得ない)ので、並びに特別思い入れがある訳ではない。
Special Thanks
- 構築のレンタルを作ってくれたしざよさん
- 記事を監修してくれたわふおさん
雑記
TNの由来
youtu.be
好きな楽曲TNで結果を残せて嬉しい(自我)
6thライブのチケット外れてとても苦しいので誰か助けて!